第 4 章 L A TEX パッケージの用法 99
4.98 Subfig
subfigパッケージは一つのフローティング画像やフローティングテーブルの環境の内部で,複数
の小さな画像や表を設定することを可能にします. このパッケージはsubfigureパッケージを置き 換えるものですが完全互換とは言えません.
このパッケージは小画像(subfigure)や小テーブル(subtable)の配置,キャプションやラベル の設定,及びそれらのキャプションの図表一覧への反映をサポートします. パッケージオプション
によりsubfigure, subtableの配置やキャプション様式が指定できます. これらオプションはフレ
キシブルで,個々の小エレメントに対するキャプション以外に全体に対するキャプションも設定で きます. さらにキャプションは全体に対してだけ設定し,個々の小エレメントにはラベルだけを付 けるといったこともできます.
タイプセットメニューのオプションとパッケージから設定できるオプションは,文書中のすべて のsubfigure, subtableに関する配置,キャプション様式を規定します. これに対し文書中にTEX フィールドを設定し,そこにコマンドを挿入するアプローチを取れば,特定のsubfigure, subtable に対する制御が可能です. またキャプションレイアウトの調整のためにcaptionパッケージ(118 ページ参照)を利用することもできます. subfigパッケージはragged2eパッケージ(162ページ参
照)とeveryselパッケージの機能を内部的に使用します. フロート環境を操作するその他のパッ
ケージとも整合性が確保されています.
以下に記す手順はポータブルLATEX形式の文書には適用できません. 独自のFRAMEマクロは tcilatex.texの中で定義されている画像定義用のマクロで,ポータブルLATEXファイルには含 まれないからです.
◮subfigパッケージを用いてsubfigureやsubtableを作成する 1. 文書にcaptionパッケージを追加します.
2. 文 書 にsubfig パ ッ ケ ー ジ を 追 加 し ま す. た だ し 利 用 中 の パ ッ ケ ー ジ一 覧 の 中 でcaption パッケージより後ろに来るようにします.
3. 希望するキャプション様式に合わせてsubfigパッケージのオプションを選択します.
4. subfigure用にフローティング環境を設定します:
(a)subfigureを配置したい位置にカーソルを位置付けます.
(b)カプセル化したTEXフィールドを設定します.
(c)入 力 ボ ッ ク ス に\begin{figure}と 入 力 し て フ ロ ー テ ィ ン グ 画 像 用 の 環 境 を 開 始 し ます.
(d)環 境 中 の す べ て の subfigure に 対 し て 一 つ の キ ャ プ シ ョ ン を 設 定 す る 場 合 は,
\caption{title}と入力します. titleはキャプション用のテキストを意味します. ここで入力したキャプションは図一覧に表示されます.
(e)この環境に対しクロスリファレンスを設定する場合は,\label{x}と入力します.xは フローティング環境に対するキーを意味します.
(f)OKボタンをクリックします. 5. 個々のsubfigureを準備します:
4.98 Subfig 175
(a)新たに空の文書を開きます.
(b)ファイルメニューから文書情報を選択し,保存オプションのタブを表示します.
(c)画像の相対パスを保存するという項のチェックを外し,OKボタンをクリックします.
(d)ファイルメニューから画像のインポートを選択してsubfigure用のデータをインポート します.
(e)プロパティを選択し,レイアウトタブを表示します.
(f)位置の項目でインラインを選択します.
(g)必要に応じて他の設定変更を行い,OKボタンをクリックします.
(h)文書を保存します.
(i).texファイルをテキストエディタで開きます.
(j)画像に対応したコマンド行を捜し,それをクリップボードにコピーします. 該当する行は次のようなものです:
6. SWP/SW文書に戻り,フローティング環境を定義したカプセル化したTEXフィールドを 再度開きます.
7. subfigureを作成します:
(a)既に入力したコマンドに続いて新たな行を設定します.
(b)\subfloat[entry][caption]と入力します. entryというのは図一覧中に出力したい subfigure用のキャプションです. 一方captionは本文中に出力したいsubfigure用の キャプションを意味します.
(c){と入力します.
(d)このsubfigureに対しクロスリファレンスを設定する場合は,\label{x}と入力しま
す.xはsubfigureに対するキーを意味します.
(e)クリップボードにコピーしておいた画像のコマンド行をTEXフィールドに貼り付け ます.
(f)} を入力してOKボタンをクリックします. 8. それぞれのsubfigureに対しステップ5-7を繰返します. 9. フローティング環境を終了させます:
(a)フローティング環境用のカプセル化したTEXフィールドを再度開きます.
(b)入力行の末尾に\end{figure}と入力し,OKボタンをクリックします.
10. subtable用にフローティング環境を設定します:
(a)subtableを配置したい位置にカーソルを位置付けます.
(b)カプセル化したTEXフィールドを設定します.
(c)入力ボックスに\begin{table}と入力してフローティングテーブル用の環境を開始 します.
(d)環 境 中 の す べ て の subtable に 対 し て 一 つ の キ ャ プ シ ョ ン を 設 定 す る 場 合 は,
\caption{title}と入力します. titleはキャプション用のテキストを意味します.
ここで入力したキャプションは表一覧に表示されます.
(e)この環境に対しクロスリファレンスを設定する場合は,\label{x}と入力します. xは フローティング環境に対するキーを意味します.
(f)OKボタンをクリックします. 11. 個々のsubtableを準備します:
(a)新たに空の文書を開きます.
(b)標準ツールバーの表ボタン をクリック,または挿入メニューから表を選択します.
(c)表のサイズと様式を指定し,OKボタンをクリックします.
(d)表のデータを適切な様式で入力します.
(e)文書を保存します.
(f).texファイルをテキストエディタで開きます.
(g)テーブルに対応したコマンド行を捜し,それをクリップボードにコピーします. 12. SWP/SW 文書に戻り,フローティング環境を定義したカプセル化したTEXフィールドを
再度開きます.
13. subtableを作成します:
(a)既に入力したコマンドに続いて新たな行を設定します.
(b)\subfloat[entry][caption]と入力します. entryというのは表一覧中に出力したい subtable用の キ ャ プ シ ョン で す. 一方captionは本 文 中 に出 力 し た いsubtable用 の キャプションを意味します.
(c){と入力します.
(d)このsubtableに対しクロスリファレンスを設定する場合は,\label{x}と入力します. xはsubtableに対するキーを意味します.
(e)クリップボードにコピーしておいたテーブルのコマンド行をTEXフィールドに貼り付 けます.
(f)} を入力してOKボタンをクリックします.
14. それぞれのsubtableに対しステップ11-13を繰返します. 15. フローティング環境を終了させます:
(a)フローティング環境用のカプセル化したTEXフィールドを再度開きます.
(b)入力行の末尾に\end{table}と入力し,OKボタンをクリックします. 16. 文書を保存後,タイプセットコンパイルします.
◮図表一覧にsubfigureやsubtableを含める
1. タイプセットツールバーのフロントマターボタン をクリック,またはタイプセットメ ニューからフロントマターを選択します.
2. Make TOCフィールドの後ろにカーソルを位置付けます.
3. enterキーを押し, Remove Item Tagを適用します.
4. Make LOFタグを適用してOKボタンをクリックします.
5. Make LOTタグを適用してOKボタンをクリックします.
6. タイプセットメニューからプリアンブルを選択します.